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ラストタイムバイのジレンマ

 

 

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半導体製造技術が進化していく中、古くて収益性の低い製造ラインは淘汰されています。そのため、古い半導体製品を使用している、製品ライフサイクルの長い市場向けの製品を販売している企業にとって、製造中止のリスクは避けられません。顧客が直接使用する半導体製品だけでなく、外部から購入したサブシステム内で使用される半導体製品のライフサイクルまで積極的に監視することは、製造中止の問題を予測する上でとても重要です。この製造中止問題を予測するために、製品のライフサイクル、リードタイム、仕様変更を追跡する市販のツールがいくつか用意されています。このツールは、半導体メーカーから製造中止通知(PDN)が発行されたときに、その情報を即時に利用者に提供しています。しかし、半導体製品の製造中止(EOL)時期を予測することは不正確なものになる可能性が高いです。一般的にこういった市販のツールは、製造中止の時期について、アルゴリズムに基づく予測を実施していますが、その予測には限界があります。特に、2020年代初頭に発生した半導体の供給不足による危機以降、製造中止通知の予測はますます不正確になると同時に、製造中止となるまでの製品ライフサイクルは、より短くなる傾向にあります。製造ラインが淘汰されている事例として、最近あるウェハファブ企業が半導体メーカーに対し、工程の閉鎖案内を閉鎖直前の一か月に伝えたという事例がありますが、これは正にウェハ製造企業とパッケージング企業共に収益性を再評価していることがわかる例といえます。

いずれにしても、どのような状況下であっても、半導体製品の製造中止は避けられません。そしてその際は、製造中止による影響を抑えるため、コストのかかるラストタイムバイを実施せざるを得ません。突然の予期せぬ製造中止通知は、これまでに確立してきたラストタイムバイのプロセスを無駄にしかねないほどの難題を突き付ける可能性があります。顧客は常に次のことを熟考する必要があります。

  • エンドユーザーとの契約期間中のサポート項目含め、将来的な市場ニーズについて
  • 再設計や代替製品を導入するまでのタイムテーブルと、それに必要な再設計や再認定のためのコスト試算
  • ラストタイムバイで購入した際の在庫の財務的影響、および購入した製品を規定の条件下で保管するために必要な設備や人員コスト。場合によっては、これらの要件に関係なく、単に企業としてかけられる資本が限られてしまうことにより、ラストタイムバイの規模を抑える必要が出てくる可能性
  • 早期の製品の製造中止による機会損失。特に既存顧客・市場において他社との新たな競合の可能性がある場合

ニーズを過小評価すると、製品の早期製造中止のリスクがあります。また、ニーズを過大評価してしまうと、本来であれば必要ない、過剰在庫や保管コストがかかってしまいます。

予測不可能な半導体の製造中止に対して、どのように備えるのが良いのでしょうか?

  1. 重要な製品の詳細なリスク評価を提供できる複数の市場情報源を確保します。市場全体、工場のテクノロジー、および重要な製品を取り巻く包括的なリスクを詳細に理解することが重要です。

  2. ロチェスターエレクトロニクスのようなオリジナル半導体メーカーに認定された、製造中止品を取り扱っている正規販売代理店および製造メーカーとの関係を構築します。ラストタイムバイのプロセス中にこのような企業を議論に参加させることで、完成品に対して並行的かつ補完的な投資を行うかどうか評価することができます。この投資は、市場が変化し、当初計画したラストタイムバイが不十分であると判明した際に、潜在的なセーフティネットとなります。製造中止品を取り扱っている代理店が、当初の製造中止通知から20年以上経過した後も、認定された製品を継続供給することは珍しくありません。

  3. 不正な供給元から偽造品や低品質部品が含まれている可能性が高い製品を購入した際のリスクは、現場での生産歩留まりや平均故障率に対する重大なリスクとなります。認可されていないサードパーティーによるテストは劣悪または標準以下の仕様である可能性が高いのですが、テストを実施しているということで、信頼性を確保できるという誤った解釈をしてしまう可能性があります。ここで行われているテストは、外観検査や、X線検査、あるいはオリジナル半導体メーカーが実施しているテスト工程の粗悪な部分的コピーとなっている可能性が高いです。完全な三温度テストが提供されることは稀であり、商用グレードの部品を工業用、自動車用、軍事用部品として再マーキングされるリスクは常にありえます。ですので、こういった認可されていない販売会社から購入するのではなく、オリジナル半導体メーカーによって認定されている正規販売代理店を利用することを推奨します。

ロチェスターが保有する在庫製品のうち100億個以上は、製品を直接供給しているオリジナル半導体メーカーにおいては、製造中止品と分類されています。ロチェスターは、半導体製品のライフサイクルを延長する必要があるアプリケーションにおいて、継続的な供給を可能にする立場にあります。ロチェスターが取り扱う、オリジナル半導体メーカーから直接移管された製品は、高額の費用が必要となる再設計、再認定、再認証の必要性をなくし、市場で入手困難な製品を調達する際のリスクを回避します。ロチェスターは、オリジナル半導体メーカーに認定された製品で、製品履歴が追跡可能な、そして製品保証されたソリューションを提供しております。

ロチェスターエレクトロニクスはオリジナル半導体メーカーから認定を受けた製造メーカーとして、オリジナル半導体メーカーから直接移管された情報と技術を使用して継続的なソリューションを提供しています。ロチェスターはオリジナル半導体メーカーから提供されたダイと製造プロセスを使用し、オリジナルの設計、組立プロセス、およびテストプロトコルを利用して再生産しています。そのため、ロチェスターが再生産した製品はすべて認定されており、オリジナル半導体メーカーと同じ部品番号を使用する製品となっています。

 

不測の事態に対する計画もリスク管理プロセスの一環です。ロチェスターエレクトロニクスは、世界有数のオリジナル半導体メーカー認定の正規販売代理店および製造メーカーです。70社以上の主要半導体メーカーより認定されているロチェスターは、通常の製造中止後も継続的に製品を供給するだけでなく、ウェハ製造やICパッケージングのサプライチェーンにおける業界全体の動向に対する独自の洞察力を持っています。

包括的な市場分析により、ロチェスターは顧客に製品リスク評価に関する貴重で比類のない視点を提供します。ロチェスターの専門家チームは独立した先見的なアドバイスを提供することで、企業はリスクを軽減し、製品の製造中止やサービス中のサポートへの影響を回避することができます。市場全体の見解を活用することで、顧客が十分な情報に基づいた意思決定を行い、事業のシームレスな継続を確保できるよう支援します。

予期せぬ事態に備えて計画を立てましょう。 予期せぬまたは計画外の半導体製品の製造中止は発生します、ですのでそれがいつ発生しても、いかなるリスクにも対応可能な、ビジネスをサポートできるパートナーを持つことが不可欠です。

 

製造中止計画について詳しくは下記から

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