COVID-19禍において医療業界をサポート
顧客の課題
ロチェスターエレクトロニクスの顧客企業は、COVID-19の対応に必要な医療用人工呼吸器を製造するため、MC68040FEプロセッサの継続的な供給が必要でした。
最新の電子機器が重要な役割を担う医療業界などの様々なアプリケーションにとって、継続的なサービスが必要不可欠なことはよく知られています。特に医療用人工呼吸器は、COVID-19に対応するための不可欠な機器となります。深刻な感染病が世界的にまん延するなか、人工呼吸器の製造メーカーは、最新機器および既存機器の保守両方をサポートするため、半導体製品の継続的な供給を必要としています。
残念ながら、重要なアプリケーションで使用される半導体デバイスの一部については、オリジナル半導体メーカー（OCM）から入手ができなくなる場合があります。その対応策として新しい半導体デバイスを使用して機器の再設計をする場合は、法外な時間および費用が掛かります。
初めに紹介しましたMC68040FEは1990年にリリースされた32ビット・マイクロコントローラであり、人工呼吸器など多くのアプリケーションに現在も使用されている重要な半導体デバイスです。この半導体デバイスは、オリジナル半導体メーカーでの直接的なサポートは終了していますが、機器製造メーカーにとっては継続的な供給が必要とされている半導体デバイスです。
ロチェスターのソリューション
ロチェスターエレクトロニクスはオリジナル半導体メーカー認定の製造メーカーとして、オリジナル半導体メーカーにて製造中止になった製品の再生産が可能です。半導体製品の “長期的な継続供給”が必要な場合、当社のソリューションが最適な解決方法になります。ロチェスターエレクトロニクスでは、再生産、組立、信頼性および電気的試験など幅広い社内能力を備えています。
オリジナル半導体メーカーとのパートナーシップにより、ロチェスターエレクトロニクスはMC68040FEプロセッサを再生産する製造メーカーに認定されました。さらに、完成品在庫を供給する正規販売代理店としても認定に加え、オリジナル設計のIPも取得したことで、製品の継続供給が可能になりました。
世界的なパンデミックにおいて当社の顧客が直面した課題をサポートするため、ロチェスターエレクトロニクスのエンジニアチームは、オリジナルのCeramic Quad Flat パッケージ（CQFP）の代替品として低コストな、184ピンのCerquad (Ceramic Quad Flat)パッケージを認定しました。この特定のパッケージは、ガラスフリット・ボンディング（ガラスシールの一種）で密封されており、リードに無光沢鉛メッキが必要です。
ロチェスターエレクトロニクスの設計チームは、オリジナル半導体メーカーからの32ビット・プロセッサの移植においても豊富な経験があります。設計、パッケージ組立、テストそして認定などは当社の施設にて実施することで、ロチェスターエレクトロニクスは顧客の要求に対応するため、製品のライフサイクルおよびサプライチェーンの継続をサポートし続けます。
ロチェスターエレクトロニクスでは、重要な進行中のアプリケーションに向け半導体製品を継続供給する独自の能力を備えています。当社のサービスが、COVID-19への世界的な対応において、医療業界および最前線の医療従事者をサポートするのに役立っていることを誇りに思います。
