40年にわたり顧客とメーカーをサポート
新年を迎えるたび、人は過去を振り返る必要があります。私たちはより良い結果へ向かうため、バックミラーを覗き、より効果的に前進するための指針となる経験を垣間見ることがあるかもしれません。また、のちの遺産となる自分の功績を誇らしく思うことも大切です。
ロチェスターエレクトロニクスの進化は、顧客と主要オリジナル半導体メーカー両方のニーズをサポートするために進歩した企業の成長を物語っています。ロチェスターの40年の歴史は、製造中止品(EOL品)の半導体をサポートするための革新的な技術に満ちています。製造中止品の半導体をサポートするのに、どうしてイノベーションが適用されるのかと疑問に思う方もいるかもしれませんが、道なき道を行くには、創造的な思考が必要です。これがイノベーションの"定義"なのです。
1981年に、Curt Gerrishがロチェスターエレクトロニクスが設立した際、半導体業界の技術のペースは、製造中止(EOL)部品の大幅な増加をもたらし始めました。製造寿命が長く、継続的に「予備品と修理」を必要とする顧客は、そのアプリケーションにとって重要な部品の陳腐化が進んでいることに直面しました。当初は安価な部品交換で済むと考えられていたものが、設計のやり直しや品質の確認に費用が掛かることも少なくありませんでした。
モトローラ社で20年以上の経験を持つCurtは、このニーズを特定し、ロチェスターエレクトロニクスを設立するためのビジョンを確立しました。履歴、認定、保証された供給を確保しつつ、製品のライフサイクルが長く信頼性の高いサービスで産業界の顧客をサポートし、製造中止(EOL)後オリジナル半導体メーカーが認定した製品を継続的に供給します。
Curtが構想した革新的なモデルは、オリジナル半導体メーカーと大切な顧客の双方がビジネスを継続するために必要な高レベルの製品ライフサイクルサービスを確実に受けられるようにするものです。
ロチェスターは、複数のオリジナル半導体メーカーとのパートナーシップの締結を長年にわたって増やし続け、同時に製品ラインアップを現行品及び製造中止品(EOL品)の両方に拡大をしました。現在、ロチェスターは70社以上のオリジナル半導体メーカーの認定を受け、150億個を超える製品を在庫しており、20万品番以上を米国マサチューセッツ州ニューベリーポートとニューハンプシャー州ポーツマスに保有しています。工場直送のため、高価な検査は必要ありません。また、ロチェスターはAS6496に準拠しております。
ロチェスターは、在庫を抱えるだけでなく、1995年にインテル軍用製品ラインを移管したことを皮切りに、メーカー認定の再生産も開始しました。これにより、顧客に向けての品質と信頼性プログラムが強化され、ロチェスターは1998年にISO9001認定を取得しました。
今日まで、ロチェスターは20,000種類以上の製品を再生産してきました。120億個以上のダイをストックしている当社は、世界最大のダイバンクとなり、70,000種類以上の製品を製造する能力を備えています。当社の受注生産(BTO)製品は、オリジナル半導体メーカーから直接移管された情報を技術を使用しています。すべての製品は、オリジナル半導体メーカーの完全な承認を得て、オリジナル半導体メーカーの部品番号にて提供しています。
また、マサチューセッツ州ニューベリーポートの拠点では、製造サービスも提供しています。MIL-PRF-38535のQML認証を取得した気密封止パッケージをはじめ、プラスチックパッケージの認証も取得しています。ロチェスターの社内試験サービスは、MIL-STD-883のQML認証を受けたDSCCで、2007年にQMLスペースレベル認証を取得しました。オリジナル半導体メーカーと顧客の両方に高品質の試験ソリューションを提供するため、QML認証、アーカイブ、分析サービスを備えた信頼性試験ラボが追加されました。
設計と認定製品の再生産を必要とする顧客をサポートするため、2008年にメリーランド州ロックビルに米国初の設計・技術拠点を設立しました。このチームは、オリジナル半導体メーカーの完全なサポートを受けながら、製造中止品の再生産を行うことができます。その結果、オリジナルのデータシートの性能を保証する、形状、適合性、機能的な完全互換の製品を提供が可能、そのためソフトウェアの変更は必要ありません。2016年にはミネソタ州バーンズビルにアナログ設計に特化した2つ目のチームが加わりました。完成した製品の再生産例としては、Intel80C196プロセッサ、ADI ASDP-2101 デジタル・シグナル・プロセッサ、NXP80C592 マイクロコントローラがあります。
直近では、2021年12月に当社の品質管理システム(QMS)が規格の要求事項に準拠していることを示す適合証明書を受領したことを発表しました。これにより半導体製品の設計及び製造に関するIATF-16959:2016の要求事項に適合していることが確認されました。この証明書を取得したことは、自動車産業において最高水準の製品とサービスを顧客に提供するというロチェスターエレクトロニクスのコミットメントを示すものです。
製品に特化したサービス・ソリューションを開発・拡大する一方で、倉庫のキャパシティを増やし、効率化のためにプロセスを自動化し、物理的にもデジタル的にもグローバルな販売サポートをさらに拡充しています。
ロチェスターの営業拠点は急速に拡大しており、ニューベリーポート拠点のグローバル本社を中心に、APAC本部をシンガポールに、日本営業本部を東京に、EMEA本部をイギリスのセント・ネオッツに置いています。また、米国はアリゾナ州及びフロリダ州セントピーターズバーグ、中国は北京、上海、成都、そして深セン、日本は大阪、ヨーロッパは、フランス・ラモンヴィルサンアーニュ、ポーランド・ワルシャワ、そしてドイツ・ミュンヘンにセールスオフィスを設けています。
デジタル販売とサービスに関しては、2021年にオンラインプログラムが5周年を迎え、発表当初からはるかに進化しました。現在、ロチェスターエレクトロニクスのホームページのコンテンツは11か国で提供され、世界中の顧客にご利用いただけます。
2022年は、ロチェスターチームがこのプラットフォームを、従来のEコマース購入者以外の顧客ニーズにも対応した、フルサービスの使いやすいオンライン顧客ポータルに変身させる年になるでしょう。決済方法の多様化や、注文状況、注文履歴、商品リスト管理、オンライン見積もり、在庫通知など、取引・履行サービスの強化を計画しています。
世界初の半導体製造中止品の正規販売代理店としてロチェスターエレクトロニクスを設立したCurt Gerrishは、業界のパイオニアとして尊敬を集めています。40年の間に多くの変化がありましたが、”顧客に「ロチェスターに電話してよかった」と思ってもらう”というロチェスターの決意に変わりはありません。この原則は、私たちのすべての行動に刻み込まれています。
ロチェスターは、世界中でいつでも、現在も将来も成長し続ける半導体業界のニーズに応えるために、メーカー認定のソリューションを提供することに注力します。
ロチェスターは、顧客のビジネスを継続させるためにここにいます。
