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1970年代を代表する半導体とその遺産

 

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ロチェスターエレクトロニクスが紹介する1970年代の次の半導体は、テキサス・インスツルメンツの最初のマイクロコントローラ、TMS1000シリーズです。

皆さんは、1970年代に世界的大ヒット商品となった知育玩具である“スピーク&スペル電子ゲーム(SpeakSpell)”をご存知でしょうか。これは、ポール・ブリードラブ氏を中心とするテキサス・インスツルメンツの技術者たちによって作られた子供用の子どもが英語のスペリングや発音を学習するための教育玩具で、当初7歳以上の子供がよく間違える200以上の単語のスペルと発音を学ぶためのおもちゃとして宣伝されていました。その後、“SpeakRead”や”SpeakMath“といった製品も販売され、15年間で億単位の販売数を記録したと言われている製品です。2009年には電気・電子技術の歴史的偉業を認定する『IEEE Milestone』を受賞しました。

テキサス・インスツルメンツは、初めてとなるマイクロコントローラTMS1000シリーズを発表し、シングルチップ マイクロプロセッサに関する初めての特許を取得しました。TMS1000 が登場する前は、インテルの 4004 (最初のシングルチップ マイクロプロセッサ) のような製品がありましたが、この段階では、周辺回路は内蔵されておらず、メモリや入出力用の半導体製品を追加することで、いわゆるマイクロコンピュータとしての機能を実現していました。

TMS1000の製品仕様としては、P チャネル MOSプロセスを使用した、 4 ビットCPU(セントラル プロセッサ ユニット)に加え、8192 ビットの読み取り専用メモリ (ROM)256 ビットのランダム アクセス メモリ (RAM)、算術論理演算ユニット (ALU)、および 2 つの 4 ビット作業用レジスタから構成されていました。 更に、条件付き分岐とサブルーチンを使用することができ、4 ビットのパラレル データ入力と、 11 または 13 のラッチ制御/データ ストローブ出力が提供可能で、28 ピンまたは 40 ピン DIP パッケージから選択することができます。 この半導体製品は、オンチップの発振器または外部からの同期の選択も可能でした。 また、15V電源で動作しており、当時のバッテリー製造メーカーから人気を博しました。

振り返ってみると、“SpeakSpell”の発売は、Siri®Alexa®Google®へとつながるパーソナルコンソール、音声合成、ソリッドステート音声革命の始まりと考えることができるでしょう。

今回もお楽しみいただけたでしょうか。

今後の連載もぜひお楽しみに!

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