オークマは、旋盤、マシニングセンタ、研削盤、複合加工機、NC装置、FAシステムなどを擁する”総合工作機械メーカー”です。
総合一貫した”ものづくりサービス”を通して、世界中のお客様の価値創造に貢献することで、オークマと共に歩むすべての人々の幸せの実現を目指します。
オークマは、MC68000ファミリーの32ビット組込みコントローラ製品を1997年~2002年の出荷機に搭載したCNC装置OSP-U100に採用していましたが、その組込みコントローラ製品が製造中止となり、オリジナル半導体メーカー(OCM)からの継続供給を得られなくなりました。
当該装置は組込みコントローラとそのデバイス上で動作するソフトウェアによって工作機械をリアルタイムに制御しているものであり、再設計や再検証は複雑かつ困難なもので大きな負荷のかかるものでした。故にオークマは、最終購入時に同製品の在庫を確保しましたが、全世界に出荷した機械の長期保守により在庫消化する懸念があり、エンド顧客への生涯サポートのため、ロチェスターエレクトロニクスに継続供給サービスの提供を依頼しました。
まずはロチェスターが保有するOCM製造の正規完成品在庫の提供から始まりました。
しかし、完成品の在庫にも限りがあり不足したため、オークマはロチェスターエレクトロニクスへ組込みコントローラ製品の再生産を依頼しました。既にOCMにはウェハ在庫およびオリジナルのパッケージも保有していなかったため、ロチェスターはウェハ製造からの再生産を実施すべく、GDS2デザインファイル、テストプログラムなどの設計情報、生産技術情報をOCMから直接受け取りました。
ロチェスターの再生産は、オリジナルメーカー認定されたオリジナル製品の複製です。ロチェスターの再生産品は、同じダイサイズ、同じ消費電力で、オリジナルと同じ形状、適合性そして機能で完全互換の製品を提供、また、オリジナルメーカーのデータシート・スペックを保証しています。
ロチェスターでは、OCMより移管された情報に基づいた設計、製造、検証を行い、MC68000ファミリー製品の再生産品を量産リリースし継続供給ソリューションを確立しました。これにより、オークマは該当CNC装置の生産・保守を継続することができ、エンド顧客向けに長期の継続サポートを提供できるようになりました。
“ロチェスターエレクトロニクスの再生産ソリューションの利用により、オークマの製品をご利用のお客様への保守を継続でき、長きに渡るお客様への安心を提供することができるようになりました。
また、製造中止に伴う再設計・再検証の費用、時間および、技術リソースを新製品の開発に集中させられることにも繋がっています“。
- オークマ株式会社 CNCハードウェア開発課 課長
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