人気は落ち着きましたが、PLCCパッケージはかつて大量製造されていたパッケージでした。テキサス・インスツルメンツは1978年にプリモールドパッケージとして開発をしましたが、その後ポストモールドパッケージを開発し、広く採用されるようになりました。1981年、JEDECはPLCCの本体サイズを分類するタスクフォースを設立しました。正方形パッケージのJEDEC標準アウトライン(MO-047)は1984年に、長方形パッケージ(MO-052)は1985年にリリースされました。
PLCCパッケージは、以前のSOPパッケージやDIPパッケージに比べて改良されていたため、すぐに使用することが可能でした。4辺すべてにリードがあるため、IO数が増え、回路密度が高まりました。また、“Jリード”設計は、リードレスやガルウィング製品と比較して機械的ストレスを吸収しやすく、高い信頼性につながりました。このため、PLCCパッケージはオートモーティブや航空宇宙アプリケーションのような高い信頼性が要求される環境で使用されるパッケージとなりました。“Jリード”には、複数段階の曲げ工程をサポートし、処理するための十分なリード幅が必要という制限がありました。この制限により、PLCC上のIOの密度が制限され、ほとんどのメーカーでは最大サイズが84リードでした。“Jリード”は、トリム&フォーム工程がより複雑になり、インストールと保守のために必要なツールやエンジニアリング時間を増加させる原因となっていました。
時が経つにつれ、PLCCはリードピッチをより狭くし、さらにピン数の多いQFPや、複雑なトリム&フォーム工程を必要とせずに安価に製造できるQFNに入れ替わりました。PLCCパッケージを使用する製品が少なくなるにつれて、このパッケージの製造フロアは段階的に縮小されました。このため、依然として PLCCパッケージを必要とする顧客が取り残されてしまいました。
ロチェスターエレクトロニクスはPLCCの組立能力を維持し、このパッケージ製品の継続的な供給源を確保しています。ロチェスターの新しい設備とツールにより、商用からオートモーティブ・グレードの製品まで、少量から中量の製造が可能となりました。ロチェスターは米国内のニューベリーポートの施設で、あらゆるパッケージサイズとリード数のPLCCパッケージを組み立てています。ロチェスターは、PLCCの要件に関わらず、信頼と品質をお届けします。
ロチェスターは、認定を受けた製造メーカーとして2万種類以上の製品の再生産実績があります。ダイ換算で120億個以上のウェハ在庫を持ち、7万種類を超える製品展開が可能です。
また、ロチェスターは40年以上にわたり、70社以上の主要半導体メーカーより認定され、大切な顧客へ半導体を継続供給してきました。