BGAパッケージ組立の半導体製品を有鉛からRoHSに変更する必要がある場合、あるいは15年間保管していたBGA製品にボールの破損が見つかった場合、または製造ラインでのはんだ付け試験で不合格となった場合はどうなるのでしょうか?
リボールとは、BGA(ボールグリッドアレイ)製品の既存のはんだボールを除去し、同じタイプまたは異なる組成の新しいボールに交換をすることです。これは下記のような目的で行われます:
全体として、形状、適合性、そして機能においてオリジナルと一致するドロップイン交換部品の継続使用が可能となり、コストのかかる再設計を防ぐことができます。
IEC TS62647-4規格は、BGAのはんだボールを交換する際の要件を説明しています。この工程では、製品に熱的または機械的ストレスが発生する可能性があるため、適切な制御の実装、そして製品検証を実施し、メーカーレベルの信頼性を維持することが不可欠です。IEC TS62647-4に従って、製品の損傷を防ぐために製造プロセス全体で熱ストレスが管理されます。製品の入出荷モニターは、製品の整合性を確保するのに役立ちます。
まず、製品から既存のボールを取り除いて、新しいボールを再度取り付けるために綺麗で平らな表面を作成します。この工程は通常、取り除かれたボールを吸い取る自動ロボット式ホットソルダーディップマシンによって実行されます。この段階で、製品にかかる時間と温度は、パッケージの能力を超える可能性のある不必要な熱応力を避けるために重要です。この工程の後、製品は洗浄され適切なリボールの妨げとなる残留したフラックスや汚染物質が除去されます。
リボール中、交換用ボールは、元のボールサイズとレイアウト構成に合わせて部品上に配置されます。最初のBGAボール工程と同様に、BGAにフラックスを塗布し、ボールを所定の位置にドロップします。その後リフロー工程を経てボールが装着されます。その後、BGAを洗浄し、製品に残ったフラックスを除去します。フラックスの塗布とボールのドロップには、BGA構成ごとに特別なステンシルが必要になります。またリボールとフリフロー工程を通じて、各シミュレートされたBGAを保持し、位置合わせするための特別な固定器具も必要になります。非常に時間がかかりますが、少量での製造であれば手作業でのフラックスとボールの塗布も可能です。正確な取り付けを確実にするために、通常リボール後に自動光学検査が行われます。
IEC TS62647-4に従い、処理後に適合製品が製造されたことを検証するために、複数のインライン試験が必要になります。例えば、リボール後に音響顕微鏡検査を実施して、複数の熱サイクルを通じて剥離のないパッケージの完全性を維持します。はんだ付け性は、最終組立での使用可能性を保証するために実施されます。さらに、蛍光X線分析(XRF)も実施することで、新しく取り付けられたボールがエンドユーザーのはんだ組成要件を満たしていることを確認します。
ロチェスターは、顧客のニーズにこたえるため、BGAリボールサービスを社内で実施が可能になりました。当社の新しいリボール能力は、形状、適合性、そして機能的なドロップイン交換を可能とし、継続的なPbSn BGAソリューションを提供、顧客の時間を節約し、コストを削減、そしてBGA製品のライフサイクルを延長します。
ロチェスターは、半導体の組立において豊富な専門知識を有しており、幅広い組立技術を提供しています。2万平方メートル以上ある組立サービス専用施設とで、9,000平方メートル以上のプラスチックパッケージ組立とリード仕上げに使用されています。
当社は、下記のようなプラスチックパッケージ組立における幅広いオプションを提供しています:
ロチェスターは40年以上にわたり、70社以上の主要半導体メーカーより認定を受け、現行品および製造中止品(EOL品)を供給しています。当社はオリジナル半導体メーカーより認定された製造メーカーとして、ダイ換算で120億個以上のウェハ在庫を持ち10万種類を超える製品展開が可能で、また今まで2万種類以上の再生産実績があります。
サプライチェーンのリスクを軽減するために:多ピン製品のボールグリッドアレイ(BGA)パッケージ